去る10月3日「中国旅行と写真-撮影アドバイス」というイベントを開きました。
講師は、教室の生徒さんの新井優子さん。新井さんは写真を専門的に勉強し、上海のウェディング写真館で働いたご経験があります。
十一年前に北京に行ったのを皮切りに、北は内モンゴル、南は中国国境を越えてカンボジアまで中国各地に旅行しています。
参加者には、趣味や仕事で旅行や写真に興味がある男性ばかりが集まりました。
新井さんがご持参してくださったアルバムを見せながらその土地の衣食住・交通手段などについてお話くださいますが、参加者のみなさんも中国通だけあって、コメントがいちいち面白かったです。
中国の夜行バス
旅行の計画はざっくりと決めて、たとえば見たい場所を3箇所くらい挙げておいて、気分で回るとのこと。今年いらした昆明の写真から説明は始まりました。昆明は花の博覧会のために整備がされ、都会だそうです。山がちなため列車がなく、移動はバスだそうです。
T:(広くもなさそうなバスに二段ベッドがはめ込まれている写真を見て)バス、 乗るんですか。
新井:私、バス好きなんですよ。中国の夜行バスって、リクライニングでなく、寝 転がれるんですよ。
T:男の人の足が飛び出ているって聞いたことあるんですが。
新井:あ、体が大きい人は。
X:そうそう、体が大きい人ははみ出ますよね。乗ったのは、何列でしたか?
新井:2列、いや3列でした。
X:ああ、3列ですか。
T:最長、何時間くらい乗ったことあるんですか?
新井:そうですね、24時間は超えていないと思います。
こんな感じで、この新井さんは終始、飄々とお話されました。たぶん旅行中もこうなのではないかなあと思いました。
旅行先での食事
教室の近くに雲南料理の店ができ、その日、参加者のHさんがお昼に行ったばかりで、「過橋米線」という雲南名物が話題に上がっていました。なんと本場の過橋米線の写真が!
Z:「過橋」ってどういう意味ですか?
新井:昔、科挙試験の準備をする夫に米線(ビーフン)を作ったそうです。家から 勉強しているところまで遠いので麺がのびないように麺とスープを別々に持っ て行って、食べる前にいっしょにするという工夫をしたんですけど、米線を届 けに行くのに橋を渡ったから「過橋」というんだそうです。
Z:ああ、そうなんですか。
新井:これ、おいしい記憶がないんです。
X:え、肉とか載っていて、おいしそうじゃないですか。
新井:四川は辛さと山椒の痺れがあるじゃないですか。雲南はトウガラシの辛さだ けが押してくるんです。この肉も骨ばかりでした。
T:まずいものに当たってしまったらどうするんですか?
新井:食べものだと思って腹に落とします。このときは肉だけ残しました。
T:お腹壊したりしたことはないですか?
新井:2回だけありますが、お腹強いんです。麺はけっこう大丈夫ですよ。
写真の整理に配慮して?
石林というまるでビルのように石が立ち並ぶ観光地の写真がありました。石には「石林」という赤い文字がくっきり・・・。
H:お、これは石林ですね。
新井:中国って地名書きたがるんですよね。
一同:(それぞれ思い当たることがあり)ああ、そうですね。
X:地名が写っていると、あとで写真を整理するとき、便利ですね。
一同:たしかに!
新井:ここで少数民族の衣装を着た人と写真を撮れました。
X:いくらでしたか?
新井:10元だったと思います。でも人は少数民族じゃなくて漢族でした。
H:北京オリンピックの開会式のときもそうでしたよね。
というふうに和気藹々と話が弾みました。
この後もマツタケの産地でのマツタケ料理・回族の方々の酒盛り・民族音楽が流れるディスコ・タイ族の人々の華やかな色の服・週1回の朝市・田んぼ・お母様ご姉妹を連れての北京旅行・・・・・珍しい風景やお話をここでご紹介しきれないのが残念です。
後半、写真についての質疑応答や、参加者の皆さんがご持参された写真を見ながら旅行について引き続き話しました。
Hさんの日本人形のように可愛らしいお嬢さんの写真はフラッシュについて参考になりました。旅行会社にお勤めのZさんがこの夏、チベットにいらしたときの写真は見ごたえがありました。Xさんは一眼レフのすごいカメラを持ってきてくださいました。
集団写真の撮り方のコツ・背景になる観光地と人物の構図・人を撮るときのシャッターを押すタイミングなど新井さんからプロならではの具体的なアドバイスをいただきました。
新井さん、みなさん、ありがとうございました!
来月は「韮まんじゅう」など中国の粉物料理の調理実習をします。ご参加をお待ちしています。